ヤツらは逃げた!


ある悪徳不動産会社に勤めていた事があります。たった半年の間にこんなにもエピソードがあったのです。そしてトラブルを起こした社員は次々に突然会社から来なくなりました。残ったトラブルはすべて残った自分が処理するはめになったのです。

エピソード1-1

住宅金融公庫(現在の住宅金融支援機構)にふかし契約がばれた事があります。その担当Kは不動産をはじめて半年の経験。不動産の恐さも知らずなめきっていたのです。同じ分譲地なのに明らかに1000万円も違う売買契約書を作成して公庫に申し込んだのです。A物件は5500万円隣接するB物件は4500万円ではさすがに公庫だって不信に思います。それもほぼ同じに申し込んだのです。ばれるに決まってる!

エピソード1-2


しかし問題はそれだけではありません。当然に住宅ローンだってつきません。
諸費用も含めて全額融資を受けようとした買主です。公庫は申し込んだら間違い無くその金額を融資してくれると勝手に思いこんでいた担当Kは勝手に建物の着工を指示していたのです。「3ヶ月あればローンだってなんとかなる」と思いこんでいたのかその時から「逃げよう」と思っていたのかはわかりません。が時間がたてば建物は完成します。しかしいつまでたっても公庫から融資承認通知が送られてきません。当然です。疑惑があるのですから。会社には住宅ローンは問題ありませんって報告していたのです。

エピソード1-3


建物が完成しても融資が受けられません。しかし買主はアパートの解約をしてしまって住む所がありません。困った担当Kは考えたのでしょう。なんと決済も終わっていない物件の鍵を渡して引越しまでさせていたのです残金決済も終わっていないのに、まして住宅ローンの目処も立っていないのにです。もう最悪です。フリープランで建てた住宅はその人独自の間取りです。しかもすでに中古です。まっとうな解約なんてできっこありません。解約したって元の資産価値にはなりません。

エピソード1-4


公庫の担当者から会社に電話がかかってきました。「調査の結果おたくの融資はできません。契約書が2通存在するようですね。今後おたくの会社は公庫利用できません。買主はすでに新居に移っているようですね。」公庫担当は嫌味たっぷりです。とことんいじめてやるから覚悟しとけって感じです。
会社の専務は大慌てです。何?どういうこと?寝耳に水の話しです。担当Kを呼び付けようとしました。しかしすでに担当Kは逃げていたのです「仕方ないね。じゃぁ代わりに阿修羅君やって」
・・・・なんで俺が・・・・・。

エピソード1-5


結局そんな状況を理解して公庫は半分だけの金額は融資してくれる事になりました。足りない分も親が出す事で話しはつきました。簡単に書いているけど買主にとっては毎日が針のむしろの状況だったと思います。頭金があるならと銀行も協力してくれました。しかし公庫はふかし契約をやった事に対しては納得してくれません。「お宅の会社は公庫使えなくしてやる」とまで言っています。言っている事はわかりますが、言い方や内容には悪意たっぷりなのです。ようやく社長登場です。当時の建設大臣(今の国土交通大臣)にコネクションを使って会いにゆきました。公庫は建設省管轄です。いろいろ嫌がらせをした担当は即地方転勤となりました。これにて無事解決です。




エピソード2-1


担当Kがやっていた物件がもう一つあります。担当Kが逃げた為引継ぎもやってません。
専務から「阿修羅君A様の決済が近いからこれも代わりにやって。残金はあと3500万円だから」といわれてA様と決済の打ち合わせです。阿修羅「残金あと3500万円ですよね」A様「いや2500万円だよ?」えっ?数字が合わない。もしや・・・・・阿修羅「A様ちょっと領収書見せてもらえませんか?」やっぱりです。嫌な直感が当ってしまいました。会社の領収書ではなく市販の領収書に会社の印鑑が押してあります。そしてその書いた字はヤツです。担当Kです。1000万円横領発覚です。ま〜たやりやがったのです。半年の不動産経験でここまでやるとは驚きです。さっそく会社に報告して対策を練ります。
問題は決済するのにあたってこの1000万円少ないと抵当権が抹消できない事です。お客様の残金をあてにして工務店の支払や抵当権の抹消を考えていたのに資金ショートです。いっそ抵当権付きのまま引渡ししちょうおうかと考えましたが、司法書士の大反対で却下です。平行して阿修羅は水面下で動きました。

エピソード2-2


担当Kを捕まえろ!
阿修羅には秘策があったのです。同じ時期に辞めた(逃げた)担当Kの上司Tは昔からの知り合いなのです。当然裏で糸を引いているのは上司Tと睨んでいました。Tと離婚した元奥さんも知り合いです。かわいい娘とは連絡とっているはずです。そこから連絡先を聞き出して上司Tと会いました。
阿修羅「Kと一緒にやったろ!すべてばれてるぞ!金返せ!」
上司T「ごめん使っちゃったんだよ」
阿修羅「何使った?1000万円も」
上司T「裏カジノで・・・。一晩で・・・・。いや〜倍にして会社に返そうと頑張ったんだけど負けちゃってさ〜
阿修羅「お前はアホか?これからどうやって1000万円返すんだよ!警察に捕まっちゃうよ!」
上司T「親がもうすぐ死ぬからA様の決済前には保険金入る予定だったんだよね。それが生き延びちゃって参ってるんだよ。」
阿修羅「とにかく会社に来てあやまれ!かわいい娘が犯罪者の子供になっちゃうぞ!」
上司T「わかった」
上司Tと担当Kが社長宅に謝りに行って1000万円は何とかして払うって事で一応の決着です。

エピソード2-3

逆告訴。上司Tはなんと以前勤めていた会社を逆に告訴してしまいました。未払い給料、残業代など総額1000万円です。これで相殺しようと考えたのです。深夜まで残業さたりは日常茶飯事の会社です。歩合の未払いもたくさんあったそうです。お客様には関係の無い事なのでそれ以上は阿修羅は知りませんが。




エピソード3-1

担当Mに突然来客です。
「中間金600万円持ってきたから・・・・」
担当Mは不在です。見た事も無いお客様です。彼は会社に入ってから一度も契約なんてしていません。「抜いたな!」
ピンと来た阿修羅は担当Mに連絡をとりながら会社の受け付けにはしっかり口止めをしておきました。まもなく担当Mは何の連絡も無く会社に来なくなりました。

エピソード3-2

後日この契約は融資の関係で決済が出来なくなりお金を返す事になりましたが、すでに中間金を使っている為お金を返す事が出来ずにこれまた裁判に突入しそうです。会社と関係が無い話しなので阿修羅は関知してません。


エピソード4-1

専務!お前もか〜!社員がまともじゃ無いのはわかっていたけどまさか専務まで・・・・。専務って社長の奥さんなのに。
建築確認が許可されていないのに建物着工!の事実発覚。この土地は大蔵省(財務省)の差押が設定されていたのです。この場合には建築確認が許可されません。当然融資だって使えません。社長からこれで差押抹消しろって預かった500万円をなんと愛人の所に持って行っちゃったのです。建物は完成しても融資が使えません。社長にばれると血の雨が降ることはわかってます。知らないのは社長だけです。専務は大蔵省と掛合ってますが、差押はお金を持ってこないと解除できません。お金は社長が握っています。まして愛人なんて言えません。専務が日に日にやせ衰えて行くのがよくわかります。

エピソード4-2

ついにばれた!問い詰められて観念した建築士が白状しました。案の定血の雨が降りました。専務は包帯をして会社に出社したのは次の日でした。今回は買主の社長が現金を用意して違法建築ながら決済となりました。夫婦の事はわかりません。


今回はここまでです。またちょくちょくアップします。

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