新築一戸建ての原価っていくらぐらいなんでしょう?最近の建売大手デベロッパーは1棟700万円で仕上がる事に成功しました。坪単価25万円~27万円で外構から給排水までできます。流通経路などや製造工程などを見直し最終的には500万円までコストダウンをはかるそうです。こうなると住宅は耐久消費財ではなく使い捨てに近い感覚と移行します。つまり1棟あたりの金額は国産高級車より安くなるのです。
車で言えば若い頃はスポーツタイプなどに乗り、その後家族が増えるにしたがって1BOXに買い替え子供が大きくなるとまたセダンタイプに買い替えする感覚で、住宅も家族のライフサイクルによって建替えなど消費者の変化が生じてきます。
新婚時代にはリビングを広く、部屋数は少なく部屋の大きな住宅を作り、家族が増えると、細かく間仕切りをした住宅に作り変え、老後は完全バリアフリーの老後の為の住宅に作りかえるなどのライフスタイルの世帯に建替えて行く時代。
1つの家族で3回建替える事も可能となって行くのです。建替え需要が活発となれば、住宅メーカーも更なるコストダウンができます。またライフスタイルも多額の住宅ローンに負われずに多種多様なゆとりだってうまれます。
「住宅建設は男子一生の仕事」なんて言う時代は終わりに近づいています。21世紀なんです。
一方100年住宅なんて言葉もあります。これは木造でも100年もつという考えで、間取りをフレキシブルに変化できるように重要な骨組だけ残して、リフォームできるようにあらかじめ作っておく住宅があてはまります。当然メンテナンスは必要になり、その資産価値はどのくらいメンテナンスができているかと言う事になります。こちらは欧米型の住宅の考えです。
今後としてはこの2極化で考えて行くべきです。使い捨て感覚で家を建てるか、良い物を長く使うかの選択肢で考えて行きましょう。
しかし重要な事は建物を建てる土地です。十分な広さ、十分な立地など長いサイクルを見据えて考えて行きましょう。